スキャットボーカルグループ「ペコンボ」のブログです。

by pecombo
 
Vol.43 ワークショップ by Waka
先日、知人からのお誘いを受けて、とあるワークショップに参加しました。



参加と言っても受講者としてではなく、デモンストレーションの演奏者としておじゃましました。

そのワークショップとは「アカペラ」のワークショップ。講師は私の知人でもある中村高生さんという方。彼とはかつて同じグループで一緒に唄っていた音楽仲間で、現在は自身で作曲した楽曲や既存曲を、アカペラ用にアレンジして楽譜を販売することをメインとした仕事をしています。彼のような存在はアカペラをやる人たちにとって非常にありがたい存在であり貴重な存在だと思います。
cf. アカペラ本舗

今回のワークショップはその仕事の一環で行われたもので、普及したとはいえ、まだまだマイナーなコミュニティーである「アカペラ」に触れることのできる数少ない機会です。

ところで「アカペラ」とは一般的には「無伴奏で唄うこと」全般を指しますが、ここでいうアカペラは「複数の人数が各パート1人ずつ(ないしごく少人数)に分かれて唄うこと」で、しかも、いわゆる「合唱のようなかしこまった感じのものではないもの」のことを指します。

「アカペラ」がジャンルとして認知されるようになったのは、今から5~6年前にTV放映された某番組の1コーナー「ハモネプ」。それまではアカペラと言えば「コーラス」「合唱」と同義、イコール「小難しい」「地味」だと一般的に認識されていましたが、ハモネプを機に「楽しい」「ポップ」であるとの認識に変わっていき、「アカペラ」の中で「ハモネプ」というサブジャンルが確立するようになりました。

ハモネプの特徴はヴォイスパーカッション、つまり口ドラムにフォーカスしたこと。唄のハモリパートだけでなくリズムセクション(ドラム)が入ることで、よりポップに聞こえるようになり、唄(特にハモリ)は苦手だけれどヴォイパ(ヴォイスパーカッションの略称)ならばオレにもできるかも!そしてヴォイパはかっこいい!と世の若者に思わせたわけです。

これによりアカペラ人口が一挙に増えました。ハモネプを境に、かつてはほとんど存在していなかったアカペラサークル(唯一早稲田大学にしか存在しないといっても過言ではありませんでした…)が、それ以降たいていの大学には存在するようになりました。また、アカペラの指南書のようなものが数多く発売されたり、アカペラ用にアレンジされた楽譜が発売されたり。はたまたカルチャースクールなどでも講座が開設されたりと、始めるにはかなりとっつきやすい環境が整っています。

そしてTVCMの音楽などでもアカペラものがふつうに使われるようになり、今ではすっかり身近なものになりました。「アカペラ」=「合唱」ではなくなったのです。(一応お断りしておきますが、アカペラが良くて合唱が悪い、アカペラがかっこよくて合唱がダサいと言っているわけではありません。個人的にはアカペラも合唱も好きですよ♪)

…とまあ長い前置きはこの辺にしておき、肝心のワークショップショップですが、より身近に、より楽しく接することを主眼にしたカリキュラムで、よいものでした。参加者は30人ほど。ほとんどの人はそれぞれのアカペラグループで唄っているので、初心者というよりは中級者が中心でした。

内容的にはごく一般的なワークショップのものとさして変わりはないカンジですが、講師自身の経験に基づく、アカペラのエッセンスがギュッと詰まった内容でした。CMや何かのテーマなど身近な音楽を題材にして、音程や音感についての話。課題曲を通してアカペラをやるにあたっての押さえておきたいツボを伝授し、アカペラのエッセンスを会得していくなど盛りだくさん!2時間では収まりきらないほど盛りだくさんの内容でした。

そして2時間にわたって行われたワークショップのシメに、デモンストレーションとしてアカペラを3曲プレイ。ここでついに私の出番がやってきたわけです。(笑)

唄ったのは私を含めた3人。講師である中村高生さん、そして唄い手の清水ルサカさん。ルサカさんは中村さん同様、かつて一緒のグループで唄っていた仲間。現在は 花乃ルサカ というデュオで活躍中。昨年ミニCDを発売して今年はさらなる飛躍に期待!ちなみにザンビアというアフリカ南部にある国に「ルサカ」というところ(首都)がありますが、まさにこの地名が清水ルサカさんの名前の由来だったりします。そしてワルシャワで中学・高校時代を過ごし本気でオペラ歌手を目指していた、というキュートな女性です。3人で唄ったのは数年ぶりなだけに、かなりテンション上がりました。

そしてこの日はもう一組ゲストパフォーマーがいました。ヒューマンビートボックスのデュオユニット「PMIA」。「ヴォイスパーカッション」がドラムを口で再現するのに対して、「ヒューマンビートボックス(HBB)」はヴォイパのみならず、スクラッチの音を口で真似たり、打ち込みのビートの音を真似たりします。一般的にはヴォイパは生音系ドラム、HBBはヒップホップ・R&B・クラブ・打ち込み系リズムセクションを口で再現する、というジャンル分けになります。アカペラでのリズムセクションのパートはもっぱらヴォイパでHBBはほとんどいません。もちろんクラブなどでHBBをやってる人はいますが、アカペラグループでHBBがいるところ、あるいはアカペラグループとコラボレートしているHBBはほとんどいないと思います。PMIAはHBBのユニットですが、アカペラグループと積極的にコラボレートしたりしている貴重な存在です。彼ら、なかなかいいカンジでしたねぇ。ペコンボも声でできることならなんでもやってしまうので、ある意味HBBと似たようなことやってたりするわけで、けっこう親近感が沸きました。そんな彼らと1曲コラボレートしました。

まず「over the rainbow」。オズの魔法使いの挿入歌「虹の彼方に」ですね。本来は4~5声で唄うべきものを無理やり3人用にしたマニアック向けアレンジ。人数が少なくても工夫次第でこんなこともできますよ的なことを提示した1曲です。人数が少ない分、ひとりが担当する役割が大幅に増えるのでけっこう大変。でもこういうのが楽しかったりするんですよねぇ、マニア的には。(笑)

つぎに「So What」。名盤、マイルス・デイヴィスの「Kind of Blue」に収録されている楽曲です。ひたすら同じフレーズを繰り返すこの曲、まずはテーマのフレーズを2度繰り返し、転調して半音上げて1フレーズ、そして再び半音下げてキーを戻し1フレーズ。これが1コーラスで、それを数コーラス繰り返す。アドリブソロを交えたりとバリエーションをつけて唄うわけですが、これがなかなか難しい。アカペラなので当然無伴奏で唄うわけですが、キーを半音上げて、また元のキーに戻すというのがなかなかクセモノでして…。唄というのはたとえばピアノのように「ド」の鍵盤を押せば必ず「ド」が出るわけではないわけで(このギャップがいわゆる「音痴」です)、バッキングのハモリをやっている分にはそうでもないんですが、特にアドリブソロをやっているときに調が半音上がった(下がった)瞬間は一瞬頭が混乱しそうになります。転調前と転調後のつなぎ部分のフレーズをスムーズに持っていく必要があるのですが、将棋など先読みするものが大の苦手な私にとってはその辺がなかなか難しくてスリリングでした。ま、唄っている当人としてはそれがまたたまらなく刺激的なんんですが。(笑)

この曲では、HBBデュオユニットのPMIAとのセッション。ほとんど打合せをせずにぶっつけ本番でのセッションでしたが、相当エキサイティングでした。イマジネーションがどんどん膨らんでのキャッチボール。また機会があれば、ぜひ下準備をした上でセッションしたいですねぇ。

そしてオーラスはご存知「September」。言わずと知れたアース・ウインド・アンド・ファイアーの名曲。こちらはアカペラ&ピアノのアレンジ、メロウでジャジーなちょっと大人向けな仕上がり。アレンジ次第でどんなテイストにでも変化させることができるんだよ的な見本として取り上げた1曲でした。原曲のアップテンポでディスコなサウンドのイメージが強烈なだけに、けっこうインパクトがあったようです。サビはみんなで合唱!というベタな演出で大いに盛り上がりました。

そんなこんなで無事ワークショップが終了。
久々にアカペラ三昧の一日でした♪

2007.07.12 Waka

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by pecombo | 2007-07-12 03:26 | つれづれ
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